いざ、岩場へ!外岩クライミングデビューに向けて

インドアジムで経験を積んだら、いよいよ自然の岩場へ!

ゴツゴツとした岩肌を自分の手足で登る感覚は、インドアとは全く違う魅力に溢れています。しかし、自然が相手の外岩クライミングは、インドア以上に準備と注意が必要です。今回は、外岩デビューに向けて知っておきたい有益な情報をまとめました。

まず揃えたい!外岩クライミングの必須道具

安全に、そして快適に外岩を楽しむためには、適切な道具を揃えることが不可欠です。

① クライミングシューズ
普段インドアで使っているシューズでも構いませんが、岩質や課題に合わせてシューズを選ぶといいでしょう。まずは、硬めのソールと柔らかめのソールの2つのシューズを持っていく事をお勧めします。もしくは、オールラウンドモデルでもいいでしょう。本物の岩は、インドアよりも滑りやすかったり、小さなスタンスが多いです。滑りやすいスタンスでは、柔らかめのソールのものを、小さなスタンスでは硬めのソールのシューズを使いましょう。

② ハーネス
適切なサイズを選ぶことで、体にしっかりとフィットし、墜落時の衝撃を分散してくれます。なかには、インドア向けのハーネスもあります。軽くて通気性はいいのですが、アウトドアで使う場合は少々不便ですので、インドア向けはお勧めしません。はじめは、サイズ調整が可能なものが便利です。

③ ヘルメット
落石や墜落時の頭部保護は最重要です。必ずクライミング専用のヘルメットを着用しましょう。

④ ロープ
ロープにはいくつか種類がありますが、まずはダイナミックロープのシングルロープを使いましょう。クライミングで使うロープは基本的にはダイナミックロープです。そのほかにはスタティックロープとセミスタティックロープがありますが、これらは登攀用のロープではありません。ダイナミックロープの中にも種類があり、シングルロープ以外に、ツインロープとダブルロープがあります。一般的なスポーツクライミングではシングルロープを使いますので、そちらを準備しましょう。ロープの長さに関しては、行く岩場やトライするルートによって異なりますが、最初は50mのロープを持っておくと安心です。

⑤ ビレイデバイス
ロープを操作し、パートナーの安全を確保するための器具です。使用方法を熟知していることが大前提です。ATCやルベルソと呼ばれるチューブタイプと、グリグリ等のブレーキアシスト機能付きの二つの種類があります。ビレイに関してはグリグリがとても使いやすく、初心者の方でも簡単に扱えます。ですが、外岩ではリードクライミングのビレイ以外にも懸垂下降をしたりすることがあります。基本的にはグリグリはビレイでしか使いませんので、外岩ではATCを使用するのがオススメです。

⑥ ビレイグローブ
ビレイや懸垂下降するときにはビレイグローブを使いましょう。摩擦による熱や汚れから手を守ってくれます。

⑦ カラビナ(安全環付きカラビナ)
ロープとハーネス、ビレイデバイスなどを接続するために使用します。ゲートが開かないよう、ロック機構がついているものを安全環付きカラビナと言います。ロック機構がついていないものは、単にカラビナと呼ばれます。
大きく3つの形に分かれており、それぞれ用途が異なります。操作性を考慮して選びましょう。

⑧ スリング
支点を構築したりするときに使用します。長さの異なるものを数本持っておくと便利です。60cm、120cm、ともに2本持っておくと便利です。一本のスリングに対して、カラビナを2つ用意しましょう。

⑨ PAS(パーソナルアンカーシステム)
自分の体をアンカー(支点)に安全に繋ぎとめるためのギアです。この行為を一般的にセルフビレイと言います。複数のループがあるタイプは、アンカーとの距離に合わせて長さを細かく調整できます。

⑩ クイックドロー
ルートに設置されているボルトとロープを繋ぐための連結具です。クイックドロー用のスリングの両端にカラビナがついています。こちらも操作性を考慮して選びましょう。複数個必要になりますがまずは、5〜6個用意しましょう。

⑪ チョーク、チョークバッグ
手の滑り止めとして使用します。

⑫ ヘッドライト
できるだけ明るいものを選びましょう。300ルーメン以上のものであれば、それなりに明るいので安心です。スマートフォンのライトは40〜80ルーメンと言われています。夜間の光は命に関わりますので、しっかりとしたヘッドライトを用意しましょう。

⑬ アプローチシューズ
アプローチシューズは登山靴よりも軽量で通気性もよく、柔らかめのソールとなっています。一般の登山道よりもよりクライミング要素が強い道(アプローチ)を歩くことがありますので、多少柔らかいソールの方が有利です。もちろん登山靴でも問題ありません。

⑭ バックパック
これら全ての荷物を入れるためのバックパックを用意しましょう。クライミング用のバックパックは40L〜60Lが一般的です。登山用のバックパックよりの厚手のものや、背面全体が開き物が取り出しやすいものもあります。

そのほか

ファーストエイドキット
まずはセットで売っているものでも大丈夫です。少しづつ必要なものを追加で揃えていきましょう。定期的に点検するのを忘れずに。

クラッシュパッド(ボルダリング用)
外岩でのボルダリングで必須となるものです。持ち運びができる折り畳みのマットレスのようなものです。リュックのように背負って岩まで歩きます。そこまで重くはありません。

これらの道具は、安全に関わる非常に重要なものです。信頼できる専門店で購入し、使用前に必ず点検する習慣をつけましょう。

動きやすさと快適性を両立!外岩クライミングの服装

服装は、動きやすさはもちろんのこと、岩場での सुरक्षा性も考慮して選びましょう。

 * トップス
吸汗速乾性に優れた素材のものがおすすめです。長袖のシャツは、岩との摩擦や日焼けから肌を守ってくれます。

 * ボトムス
ストレッチ性があり、足上げの邪魔にならないパンツやクライミング専用のものが最適です。

 * 靴下
クライミングシューズとの相性を考え、薄手でフィット感の良いものを選びましょう。アプローチの時とクライミング時の靴下を別のものにする方も多いです。アプローチ用の靴下は通気性があるのものや、冬場には厚手のものがオススメです。

 * 帽子
日差しが強い日は 便利です。

 * 手袋(必要に応じて)
アプローチ時にあると便利です。草木や岩から手を守ります。

* 雨具
着やすさ(ジッパーが大きく開くなど)を考慮して選びましょう。

* 防寒着
ダウンジャケットやソフトシェルなど、急激な気温の変化に対応できるように準備しましょう。

天候が変わりやすい山の中では、体温調節ができるように重ね着できる服装を準備しておくと安心です。

外岩デビューで最初に気をつけるべきこと

初めての外岩クライミングは、インドアとは異なる危険が潜んでいます。以下の点に十分注意して、安全に楽しむように心がけましょう。

 * 経験者と必ず同行する
外岩の知識や技術、安全管理について熟知した経験者と必ず一緒に行きましょう。

 * ガイドブックや情報を事前に確認する
行く岩場のルート情報、アクセス、注意点などを事前に調べておきましょう。

 * 天候を確認し、無理のない計画を立てる
天候が悪化する可能性がある場合は、中止する勇気も必要です。山のなかは想像以上に天気が急変しますので、天気予報をチェックするのはもちろんのこと、服装や持ち物にも注意しましょう。

 * 周囲の環境に配慮する
岩場の植物を傷つけたり、ゴミを放置したりしないように心がけましょう。

 * 落石に注意する
上部からの落石は非常に危険です。ヘルメットを着用し、周囲の状況に常に注意を払いましょう。

 * ビレイは慎重かつ確実に行う
インドア以上に注意が必要です。足場が不安定だったり、ぬかるんでいたりしますので過信せず常に集中してビレイを行いましょう。

 * 自分のレベルに合ったルートを選ぶ
無理なルートに挑戦せず、まずは登れるルートから始めましょう。

 * コミュニケーションを密にする
パートナーとの意思疎通は非常に重要です。登る前や登っている最中も、しっかりとコミュニケーションを取りましょう。事前に掛け声を決めておくことをオススメします。

 * 水分と食料をこまめにとる
岩場での活動は体力を使います。水分とエネルギー補給はこまめに行いましょう。

 * 緊急時の連絡手段を確保する
携帯電話の電波が入らない場所でのクライミングも考えられます。電波が入る場所を把握しておき、緊急時にはそこまで移動することも考えておきましょう。一緒にいくパートナーの緊急連絡先を事前に共有しておきましょう。

外岩クライミングは、自然の中で自分の力と技術を試すことができる素晴らしいアクティビティです。しっかりと準備をして、安全に、そして最高のクライミングを味わってください!